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薬剤師は景気の好不調の波を受けにくい人気の業種です。しかし、人生の多くの時間を費やすわけですから、やはり、よりよい処遇・よりよい人間関係・よりよい職場環境を求めたいものです。一度しかない人生です。ユーザーのみなさまが、ぜひ素敵な仕事・職場にめぐり合えることを祈っております。

コラム:病院における薬剤師の役割「薬剤師と包括医療」

包括医療が、これからいよいよ我が国では本格的になります。

包括医療というのは、一定の診断名でくくられる、ひとまとまりの医療行為全体に一定額の医療費が支払われます。

個別の医療行為に対する出来高払いで、医療費は支払われません。

ある患者に診断が行われると、一括この金額で治療するということになり、実際の治療でそれ以上の金額がかかった場合は、病院あるいは個人が更にその超過した分の負担を行います。

それよりも安く治療がすんだ場合は、患者の負担は一定額で、その差は診療側が得ます。的確な治療法を選択し治療を進め、早く患者ーさんを治すことにモチベーションが向けられる制度としており、この包括医療を現在、進めようとしています。

そのため、合理的で経済的な薬が的確に選択されるように、薬剤師の影響力を高めることが、患者さんのためであると同時に、自分が勤める医療機関にも収入をもたらすことにもなります。

薬剤師がそういう方向で働くことを、逆に医療機関が求めるようにもなる制度です。

薬物治療に限定すると、経験主義的な薬物治療を排除して、科学的な裏付けのある標準的な薬物の使い方、あるいは個別にひとりひとりの患者さんの状態に応じて、的確な薬の使い方を選ぶことが求められます。

そういう方向に、医療全体が進めるような体制を作り上げることが企図されています。

現在まで、医学教育には薬物治療を系統的に多くの時間を割いて教育するスタンスはなく、薬剤師が薬に関しては、有効な関与、役割を果たすことが求められる流れとなってきています。

医薬分業の内容面で、薬剤師が本領を発揮することが期待される局面を迎えつつあると言えます。

ドラッストアは患者さんが初めて訪れる医療の入り口であり、診療にかからなくてよい患者さんかどうか、生活指導で改善するのか、OTC薬で対応できるのか、あるいは、診療を受けた方がよいのかなどの判断を行い、患者さんを指導することが薬剤師の役割となっています。

診療にかかるとなった場合、患者さんが病院に来るのか、在宅になるのかによって、病院薬剤師によるか、開局薬剤師によるか、薬剤師の分担はここで分かれます。

こういったすべての領域で、薬剤師が患者さんを見ていこうという方向性、中身が見えてきました。

まさに約100年、ようやく薬剤師が実際に、国民の健康に貢献するということの方向性が見え、具体的にその役割が期待されるようになってきたのが現在です。

参考になさってください。

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