薬剤師は景気の好不調の波を受けにくい人気の業種です。しかし、人生の多くの時間を費やすわけですから、やはり、よりよい処遇・よりよい人間関係・よりよい職場環境を求めたいものです。一度しかない人生です。ユーザーのみなさまが、ぜひ素敵な仕事・職場にめぐり合えることを祈っております。
2012年春の国家試験合格者は8641入でした。2010年、11年と6年制導入の煽りで新卒者が出なかった空白の2年間を埋めるべく調剤薬局、ドラッグストアは旺盛な採用計画を立てましたが、予想に反して合格者総数が少なかったこと、「新100点業務」の影響で病院採用が多かったことから、「予定数の半数しか採用できなかった」と調剤薬局経営者は嘆きます。
採用計画の破綻は新規出店に直接響きます。薬局の物件を確保しても配置する薬剤師が足りない状況が生まれているのです。勢い、既存店のM&Aで薬剤師ごと丸抱えしようとする動きが活発化しています。
さて、調剤薬局は今後も増殖を続けるのでしょうか。
薬局経営者やコンサルタント、製薬企業、医薬品卸関係者など、業界事情に精通する方々に面談、もしくはアンケートで今後の薬局数や薬剤師の需給の見通しを聞きました。
それによると、「薬局数は増える」17.9%、「薬局数は減少する」60.7%、「どちらともいえない」21.4%という結果で、6割が薬局数の減少を予測しているのです。
理由は様々ですが、最も多かったのが「少子・高齢化と人口減」です。食料品をはじめ消費財全体のパイが縮小することと同様、調剤市場が縮小し、薬局数も減少するとの見方です。
また、特徴的な意見としては「薬局が提供すべき業務が専門化・高度化し、顧客からのニーズに応えきれなくなった薬局が淘汰される」「マンツーマンの時代から面の時代へと進むと考えられるので、いずれ淘汰される」などの見方もありました。
将来的に薬局数は減少に向かうとの意見に賛成ですが、「ここ数年は増加し、やがて減少に向かう」と見ています。その理由について次回以降のコラムでいくつかご紹介したいと思います。
参考になさってください。
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