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薬剤師は景気の好不調の波を受けにくい人気の業種です。しかし、人生の多くの時間を費やすわけですから、やはり、よりよい処遇・よりよい人間関係・よりよい職場環境を求めたいものです。一度しかない人生です。ユーザーのみなさまが、ぜひ素敵な仕事・職場にめぐり合えることを祈っております。

コラム:薬剤師を取り巻く環境「調剤手順変更の真意」

2010年の診療報酬改定の際に、薬歴管理科の算定要件が変わりました。

アレルギー、服薬状況、他科受診の有無、後発医薬品使用の有無等に関し、「薬を取り揃える前に患者等に確認するよう努める」こととされました。

従来は、処方せんを受け付け後、そのまま受け取って薬歴と照合し、問題がなければ薬剤の調製を行い、出来上がってから患者に服薬指導をして渡すことが一般的でしたが、要件変更により、処方せん受け付け時に「事前に確認する」ことになりました。

調剤手順の変更です。

この意味は、調剤済みであれば、患者に確認した時に不具合があったとしても変更できないからです。

残念なことに、現在でも多くの薬局は処方せん受け付け後、患者を待たせたまま処方せんのチェックに入り、調剤しているのが実態です。何のために調剤手順が変わったのかが理解されていません。

患者が「待たされた」という実感を持つのは、処方せんを受け付け後、何のフォローもなしに薬が出来るまで待たされるからです。

処方せんを受け付けて処方内容を吟味し、患者から話を聞いてから調剤行為に入ることで、患者からすれば、話を聞いてくれて、要望すれば飲みやすいように工夫をしてくれるなど、分業のメリットを体感できます。

調剤手順の変更は患者が待たされた感覚を持たないようになることのほか、医療安全、効率性、納得と安心のための措置なのです。

にもかかわらず、多くの薬局が効率面だけで捉えてしまっているのは、待ち時間対策の上からも残念としかいい様がありません。

参考になさってください。

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