トップページ > コラム:薬剤師を取り巻く環境「在宅現場での薬剤師の役割」

薬剤師は景気の好不調の波を受けにくい人気の業種です。しかし、人生の多くの時間を費やすわけですから、やはり、よりよい処遇・よりよい人間関係・よりよい職場環境を求めたいものです。一度しかない人生です。ユーザーのみなさまが、ぜひ素敵な仕事・職場にめぐり合えることを祈っております。

コラム:薬剤師を取り巻く環境「在宅現場での薬剤師の役割」

現在、在宅訪問活動に熱心に取り組んでいる薬剤師であっても、「最初からスムーズにできたわけではない」といいます。

むしろ最初からスムーズに在宅訪問に入ったという例はごく稀といってよいと思います。

最初は、どこの患者宅を訪ねても玄関先で薬を渡すだけで終わってしまうことが多いのです。

しかし、訪問を重ねるうちに色々と話ができるようになり、玄関先から居間に通されるようになります。そうなれば、残薬のチェックや自覚症状の変化も分かるようになります。

こうした積み重ねを続けていくことこそ重要で、在宅への参画には地道な継続以外にはなさそうです。

在宅訪問時の服薬指導は薬局内のそれとは大きく異なります。

薬局窓口での服薬指導は、基本的に「薬剤師のテリトリー内」ですが、在宅の場合「患者のテリトリー内」になります。

「お邪魔してもよろしいですか?」「薬はここに置かせてもらっていいですか?」など、相手の立場に考慮した会話が必要になります。

薬局窓口ではあまり話してくれない患者であっても、自宅ではいつもより話をするようになります。自分のテリトリーであるという安心感が生まれるからです。

在宅の現場では調剤室では想像できない様々な現象が起こっています。食事、睡眠、排泄、ADL(日常生活動作)等々の問題と同時に、医薬品の管理・服用ができていないこともあります。

訪問看護師やヘルパーでは、例えば、患者の様子が変わった時に医薬品の副作用によるものなのか、あるいは他に原因があるのか等の判断が困難です。

薬剤師が関与することで解決できる問題が多い現実に目を向ける必要があります。

また、在宅患者は高齢者が多いため、合併症も少なくありません。

そのため処方薬の種類数も多く、服用時点も複雑になりがちです。服薬改善のためには一包化か必要になるケースが少なくありません。一包化しておけば残薬のチェックをする場合も確認が容易になるはずです。

つまり、患者の服用状況が悪い原因を探り改善策を提案したり、患者の症状やADL、そしてQOLにつながる医薬品の影響について評価することは薬剤師以外にはできないのです。

参考になさってください。

>>>薬剤師転職サイト比較/口コミ人気ランキング

目次

トップページ
薬剤師/転職・求人サイト比較
生き残る薬剤師とは?
丸分かり!薬剤師
薬剤師の転職に関するアドバイス
薬剤師に関する基礎知識
病院における薬剤師の役割
薬剤師とセルフメディケーション
薬剤師と地域医療
薬剤師を取り巻く環境
地場薬局の未来
薬剤師関連ニュース

口コミを投稿する