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薬剤師は景気の好不調の波を受けにくい人気の業種です。しかし、人生の多くの時間を費やすわけですから、やはり、よりよい処遇・よりよい人間関係・よりよい職場環境を求めたいものです。一度しかない人生です。ユーザーのみなさまが、ぜひ素敵な仕事・職場にめぐり合えることを祈っております。

コラム:薬剤師を取り巻く環境「電子レセプトとは」

医療機関等から請求されるレセプトは膨大な数にのぼります。病院は全国で約9000施設、診療所は約10万施設、薬局は約5万4000施設もあり、毎月末締めで作成されるレセプト(診療報酬・調剤報酬請求明細書)は1億2000万件にも達します。

これらのレセプトは、保険種別に応じて国民健康保険組合連合会(国保連)、もしくは社会保険診療報酬支払基金(支払基金)の事務所に提出されます。

厚労省はレセプトの請求方法を「電子レセプト」(オンラインもしくは電子媒体)での請求を義務化する旨の省令改正を行いました。医療機関の種別に応じて段階的にオンライン化を進め、「原則完全オンライン化」の方向が打ち出されました。

従来はレセプト請求は紙ベースで行っていましたが、保険医療機関・保険薬局、審査支払機関、保険者の医療保険関係者すべての事務の効率化の観点から、「レセプト電算処理システム」が構築され、現在ではほとんどが電子レセプトによる請求となっています。

レセプトのオンライン化によって、レセプト処理の効率化、迅速化、自動化、ペーパレス化、人為的ミスの排除などが期待できます。電子的に蓄積されるレセプトデータを疫学調査に活用し、その結果を保健指導などに役立てることもでき、中長期的な医療費抑制効果も期待されています。

レセプト審査に関しては、従来の紙ペースのレセプトでは毎月1億件以上にも及ぶレセプトに基づいて同一患者の医療機関と薬局のレセプトを照合すること、複数月にわたって経時的に照合することは不可能でした。

しかし、電子レセプトが普及したことで、コンピュータによってこれらのレセプトデータの蓄積や紐付けが容易になりました。突合点検、縦覧点検を実施しない理由がなくなったわけです。

電子レセプト請求の普及状況を見ると、薬局が最も進んでおり99.9%、医科では病院が99%以上、診療所か92%。一方、歯科診療所は遅れ気味で50%未満。

電子レセプトの実現により、医療機関、薬局は保険者に請求した診療報酬(調剤報酬)の支払いが早まるメリットがあります。

参考になさってください。

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