薬剤師は景気の好不調の波を受けにくい人気の業種です。しかし、人生の多くの時間を費やすわけですから、やはり、よりよい処遇・よりよい人間関係・よりよい職場環境を求めたいものです。一度しかない人生です。ユーザーのみなさまが、ぜひ素敵な仕事・職場にめぐり合えることを祈っております。
薬局とは?
町を歩いていると、「薬屋さん」には「○○薬局」「○○薬品」「○○ドラッグストア」など、いろいろな名前があることに気づきます。いったい町の「薬屋さん」にはどんな違いがあるのでしょうか。じつは、これは単にに名前が違うというだけではなく、取り扱う薬の範囲などにも違いがあるのです。
医薬品を販売することが認められている業態は、「薬局」と「医薬品販売業」に分けられます。
薬局は、「保険薬局」と「薬局」の2つに、医薬品販売業は、「店舗販売業」と「配置販売業」の2つに分類されます。今回は前者の薬局について見ていきたいと思います。
■薬局
薬局のうち「保険薬局」は、薬剤師が健康保険を扱って調剤すること(保険調剤)ができる薬局です。「保険薬局」「処方せん取り扱い」などの表示があります。また、大衆薬の販売も行っています。
一方、「薬局」では、薬の調剤と大衆薬の販売ができますが、保険調剤は行うことができません。
薬局には次のようなことが義務づけられています。
1.管理薬剤師を置くこと
管理薬剤師とは特別資格などを必要とするものではなく、薬剤師の立場から店舗を管理し、従業員の指導教育などを行う人のことをいいます。
2.次の2つのうち、多いほうの人数の薬剤師を置くこと
・1日平均取り扱い処方せんが40枚までは1人、以後40枚増すごとに1人追加
・1か月平均販売高が800万円までは1人、以後800万円増すごとに1人
3.6.6平方メートル以上の調剤室を設けること
調剤室については、広さのほか、天井や床は、板張り、コンクリートまたはこれらに準じるものと決められています。
また、薬局のなかで「基準薬局」という表示が出ているのを目にした人もいるかと思います。基準薬局とは日本薬剤師会が導入した制度で、地域の医療・福祉に貢献するための業務を積極的に行っている薬局を基準薬局として認定するものです。
認定にあたっては、適正な調剤・薬歴管理を行っている、ファクシミリ・待合室などの設備がある、休日・夜間の対応を行っている、研修会・講習会に積極的に参加しているなど、一定の基準をクリアすることが必要です。この制度は、利用者の薬局を選ぶ基準の一つとして利用されています。
参考になさってください。