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薬剤師関連ニュース

2012/8/25

2013年春の薬剤師新卒採用は大手9社で今春実績の約2倍を計画

 2013年春にドラッグストアと調剤薬局の大手9社で今春実績の約2倍に当たる計2000人の新卒採用を計画。このため業界平均を大幅に超えた年俸制やインターンシップ導入など新たな対策に動く企業が目立つ。高齢化に伴い在宅医療も広がる中、薬剤師の役割は拡大しており、当面不足問題が続きそう。

 薬学部が4年制から6年制に移行し最初の卒業生を輩出した今春は、学生から人気の高い大病院や製薬会社が採用枠を拡大。このためドラッグストアや調剤薬局は計画に対して5〜7割程度しか採用できなかった。調剤業務を担う薬剤師が不足すれば出店戦略にも支障を来すため、人材確保に躍起になっている。

 ドラッグ大手のツルハホールディングスは今春比3倍超の200人の採用を計画。企業説明会の回数を前年比2倍に増やし、全国各地で1月あたり10回程度開催。5年生の時に課せられる1月半ほどの実務実習でも積極的に受け入れることで薬学部学生との接点を充実。

 マツモトキヨシホールディングスは今春比2倍の200人を計画。来春採用の学生向けに店長業務を学ぶインターンシップ制度を初めて導入。待遇や経営方針を伝える企業説明会の回数を前年比で2割増やす。

 マツキヨ同様2倍の200人の採用を目指すグローウェルホールディングスは今春入社の薬剤師に年俸制を導入。1年目で年俸600万円と、他社と比べて3割程度高い給料を提示して学生を呼び込む。

 国は医療費抑制策の一環として、処方箋を出す医療機関と医薬品を販売する調剤薬局を分ける「医薬分業」を進めている。このため薬剤師の5割強を占める調剤薬局の専業チェーンも近年、店舗数を拡大。来春も日本調剤が今春比約3倍の300人以上、最大手アインファーマシーズとクオールはともに6割増しの300人の採用目標を掲げる。

 だがここへきてドラッグストアも調剤事業を相次ぎ強化。薬価や調剤報酬が厚生労働省によって定められているため安売り競争に陥らず、安定収益の確保につながるためだ。

 高齢者の増加で11年度の医療費は過去最高の37.8兆円に達した。慢性的な薬剤師不足が続く中で、小売りだけでなく、病院や製薬会社など業界を越えた薬剤師争奪戦は激しさを増す。一般の学生が就職難に直面しているのとは対照的に、薬学部の学生は極端な「売り手市場」の状態が続く。同じように人材不足に苦しむIT(情報技術)業界のように待遇改善競争が活発になりそう。

 薬剤師の将来性については悲観的な意見も聞かれるが、足元では完全な売り手市場となっている。また、こうした薬剤師不足が続くのであれば薬剤師の待遇も一時的なものではなく、恒常的に改善されていく可能性もある。期待したい。

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