薬剤師は景気の好不調の波を受けにくい人気の業種です。しかし、人生の多くの時間を費やすわけですから、やはり、よりよい処遇・よりよい人間関係・よりよい職場環境を求めたいものです。一度しかない人生です。ユーザーのみなさまが、ぜひ素敵な仕事・職場にめぐり合えることを祈っております。
2012/10/22
かかりつけ薬剤師育成のため、厚労省がモデル事業
「かかりつけ薬剤師」を育成するため、厚生労働省は来年度から在宅患者を対象とするモデル事業を実施する方針。かかりつけ医のように患者の医療相談に対応するなど、処方箋による調剤業務以外の薬剤師の機能強化を図るのが目的で、平成25年度予算で要求、26年度から本格化させたい考え。
「かかりつけ薬剤師」の育成は、病院の医療体制では対応できない患者のニーズに応えるため同省が計画。薬剤師は医療行為をすることはできないが、薬の副作用を調べるため聴診器や血圧計などの医療器具を使って患者の様子をチェックすることは現行法でも可能だ。この際、医師だけができる「診断」は許されないが、患者の相談に応じて「アドバイス」はできる。
同省はこうしたサービスの充実を通じて、店舗や訪問先で薬剤師に患者のニーズを把握させ、処方箋がなくても薬局で自由に販売できる一般医薬品の提供を積極的に進める考え。
モデル事業では「かかりつけ薬剤師」の派遣先を全国50カ所選定。実際に医師の代役が務まるかどうか調査。
さらに同省は調剤報酬の新体系も検討中で、報酬額アップも視野に入れている。
現在の病院を中心とする医療体制は、とかく待ち時間が長い割には診察時間が短く、患者のニーズに応えられていない。また都市部では大病院に患者が集中する一方で、地方では医師不足が深刻化するなど地域による需給ギャップも強い。
こうした不満を解消するために薬剤師が医療の一定の受け皿となるのは望ましいことであるし、薬剤師業界の発展にもつながることであり、モデル事業の成功を期待したい。
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