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2013/2/25

ケンコーコム、ネット販売解禁1ヶ月の状況は?

 ケンコーコムのネット販売が再開されて1ヶ月となりました。この1ヶ月の販売状況が公表されたようで、注文件数は1日約1,600件、販売数量は1日約3,000個とのことです。1個あたりの単価が1,000円だとすると1日あたり300万円。1ヶ月で約1億円ということになりますね。

 この金額が多いのかどうかはピンときませんが、1つのお店としては売上げは巨額である一方、年間数兆円に上る医薬品業界の規模を考えれば極めて小さいシェア、という感じでしょうか?

 いずれにしても国民的な関心を呼んだかもしれない医薬品のネット販売の議論からすると、規模ははるかに小さいと言えそうです。少なくとも、既存の薬局やドラッグストアの経営基盤を脅かすようなレベルではありませんね。

 薬のネット販売については、適切に販売できるかどうか、という「べき論・筋論」で議論された気がしますが、薬は病気になったときに慌てて購入する場合がほとんどなのだとすれば悠長にネットで購入して届くのを待つ人は少ないわけで、実はもしかするとそれほどニーズはない、なんてこともあるかもしれませんね。であればそれほどネット販売について目くじらを立てる必要はないのかもしれません。

 とは言いつつ、何も規制がないのはよろしくないという点ではケンコーコムなどのネット販売業者も意見が一致しているようで、今後はどうした議論が進むのか注目したいと思います。

 今のところはネット販売の危険性が指摘されることが多いですが、では薬局やドラッグストアで万全の説明体制が敷かれているかというとそうではないのは、みなさんご存知の通りです。

 一方、ケンコーコムが発表したデータによれば、この1ヶ月間で同社の薬剤師が電話やメールなどを通じて相談を受けた件数は約600件であり、逆に、注文状況をもとに同社の薬剤師から確認した件数は約90件で、うち約20件は販売を断ったということです。

 これだけを聞けばネットであっても相応の顧客対応がなされているということになりますが、1日約1,600件の注文=1ヶ月約50,000件の注文件数からすれば、1%以下のかなり少ない割合であり、これを持って十分とはいえないのも事実ですね。

 落としどころがどこかは分かりませんが、少なくとも現状は、「ネットで適切に売れるかどうか」というよりは「ネットでも実店舗でも適切な販売があまりなされていない」ということであり、その点においては「ネット販売の是非だけを問うのはアンフェアと言えます。

 これだけ世の中のIT化が進んでいるわけですからね。ネットでも実店舗でも、薬剤師のチェックを効かせながら、実質的に薬禍被害を防ぐシステムの構築に期待したいと思います。

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