薬剤師は景気の好不調の波を受けにくい人気の業種です。しかし、人生の多くの時間を費やすわけですから、やはり、よりよい処遇・よりよい人間関係・よりよい職場環境を求めたいものです。一度しかない人生です。ユーザーのみなさまが、ぜひ素敵な仕事・職場にめぐり合えることを祈っております。
これまで「地域医療における薬局の役割」を記しましたが、ここでは薬局を離れ、薬剤師個人としては、地域の中でどのような役割を果たしているかを紹介します。
4.地域医療における医療連携
地域において、住民は複数の医療機関(病院、診療所、薬局、保健所、介護施設等)に受診、通院、通所等をしている場合があります。
ひとりの住民の健康を守るために取り巻く医療機関が情報を共有し、最善の対応が可能なように連携をとることが重要です。
そのひとつの例が在宅医療です。
ひとりの患者に関わる医師、薬剤師、看護師、ヘルパー等がチームを組んで患者の病状の改善に取り組んでいることは周知の通りです。
また、昨今、若年層における結核罹患率の上昇、多剤耐性菌の出現など結核をとりまく状況は変化しています。
その中で結核患者の地域DOTS(薬局直接服薬支援:Directly Observed Treatment Short Course)が注目をあびています。
地域DOTSとは、入院による結核治療が終了し、退院後に患者宅近隣(地域)において療養を継続させる方法です。
これは、患者を中心にして医療機関と地域薬局が連携をとることで成功するシステムであり、結核治療中断、結核耐性菌化の予防、結核罹患率の減少に寄与しています。
そして、地域によってはインターネットを利用して医療連携を成功させている地域もあります。
病院、診療所、調剤薬局が電子カルテネットワークで結ばれ、その結果、各種検査結果等の情報が相互で見ることが可能となりました。
これにより調剤薬局では検査データを参照しながらの服薬指導が行えるようになり、服薬指導のレベル向上へとつながりました。
また、ネットワーク上で各医療機関がつながったことにより、ネット上のやりとりを行うとともに研修会等を頻繁に行い、医師・薬剤師のスキルおよびレベルの向上、医療の質の向上に寄与した地域もあります。
参考になさってください。
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